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- Day1 -
La Farge

in La Farge
in La Farge: 2008/10/11
Newton Parkを出発して次の産地はLa Farge、郊外の丘。高原のような場所で街が見渡せる。写真の反対側にはブロック塀があり、スラムとまでは言わないが、それらしい街があった。こんな生活感のある所にもハオルシアが自生していると思うと不思議な感じがする。空は雲ひとつなく澄みきって、陽射しは強く感じるが、涼しい風が常に吹いているので快適。
ここには蟻塚が一定の間隔で点在していて、ハオルシアのポリネーターはやはりアリが主ではないだろうかと思った。

The grasshopper of South Africa
The grasshopper of South Africa: 2008/10/11
さっそくハオルシアを探し始め、ブッシュを覗き込んでいるとカラフルなバッタが飛び込んできた!マダガスカルでもカラフルなバッタを目にしたが、ここのバッタも黒地に赤色がかっこいい。羽を広げた姿は撮れなかったが、きっと毒々しい色なんだろうな。
今回は完全に植物・・というかハオルシアだけを見に来たような旅ですが、もちろん昆虫も珍しいものが生息しているし、やっぱり動物も見ものなんだと思う。実際今回の旅では大型の動物こそ見られなかったが、いろんな動物も見ることができた。

Cotyledon orbiculata
Cotyledon orbiculata: 2008/10/11
さて、さっそく石の隙間に多肉植物を発見!というよりも、やっぱり何処を見ても何かしらある。自生地らしく石の隙間からCotyledon orbiculataが生えている。このようにクラッスラ科の植物も非常に多く見ることができて、メセンと同様に多肉植物の宝庫、ケープ植物区に来たんだと実感できる。

Cheiridopsis sp.
Cheiridopsis sp.: 2008/10/11
ケイリドプシスもあちらこちらに群生を作っている。ただあまり大きな群生になってしまうと写真のように枯れてしまうようだ。群生しているのも綺麗だが、こうして枯れて崩れている群生株も非常に原産地らしく面白い。
おそらく日本でメセンを栽培していて起こる「溶ける」というような腐り方はしないのだろう。メセンを育てるのが苦手なので、なんとも羨ましい環境だ。

Euphorbia sp.
Euphorbia sp.: 2008/10/11
ハオルシアを探してウロウロしているとガイドがEuphorbiaがあると教えてくれる。「本当に!?」と教えてもらった所を探すけど見つからず。どうやら地面から伸びるブルーがかった細い葉がそれのようだ。確かに葉を毟るとトウダイグサ科特有の白い乳液が出る。ガイドによると地下に塊根があるらしい。一見すると多肉でもないし、ごく普通の草に見えるが実は塊根というのが驚きだ。この植物は蟻塚の上にも生えていた。蟻が種を運んだのだろうか?

Leucospermum sp.
Leucospermum sp.: 2008/10/11
一際目を引く花はLeucospermum!ヤマモガシ科の植物で、フィンボスを代表する植物だ。ワイルドフラワーが目的でケープを訪れるなら必ず見る植物だと思う。黄色の花が青い空と乾いた大地によく映えて、ケープ独特の雰囲気を出している。
思わず地面に這いつくばってシャッターを切る。写真を撮っている時は服が汚れるだとか一切考えてないので、以降毎晩の日課が洗濯となる・・・。ちなみに初日2つ目の産地だが、興奮しすぎて地面をゴロゴロ転がっているうちにサングラスを落としてしまった。まさか初日に重要な装備を失くすとは思っていなかったので、車内で気づいた時は笑うしかなかった!

Cyrtanthus obliquus
Cyrtanthus obliquus: 2008/10/11
立派なバルブにも遭遇する。直径10cm程のバルブを持ったCyrtanthus obliquusだ。残念ながら花の時期ではなかったが、形の良いバルブを見られただけでも満足。それに葉の微妙な曲線が美しい!子株もあったり、群生した株もあった。図鑑で見ると葉だけを地上に出している写真が多いが、ここで見られたキルタンサスのほとんどがバルブを地上に出していた。

Haworthia fasciata
Haworthia fasciata: 2008/10/11
お目当てのハオルシアもすぐに見つけることができた。Haworthia fasciataだ!ホームセンターなんかでサボテンと一緒に寄せ植えされている十二の巻!大抵の場合寄せ植えを買って室内に置いてあって、最後まで生き残るやつだ!栽培する上でいわゆる硬葉のハオルシアは遮光気味のイメージを持っていたけど、もの凄い直射日光に晒されている。もちろん外葉は枯れてカリカリだ。だからと言って植物体が枯れかけているわけではなく、元気に花芽も上げている。自らの葉で遮光していると言った感じ。

Haworthia fasciata
Haworthia fasciata: 2008/10/11
このようにメセンとまったく同じ環境で育っている。Newton ParkのH.cymbifomisとは違って、かなりの個体数があった。おそらく100個体以上あったのではないかと思う。そのほとんどが写真のように開けた場所に自生していた。
美しく鉢の中でつくるのとは違うが、ただ単純に枯らさないように栽培するのであれば本当に丈夫な植物なんだと改めて実感する。

Gasteria bicolor
Gasteria bicolor: 2008/10/11
そしてLa Fargeでハオルシア以上に興奮したのが、このGasteriaだ!これもハオルシア同様にわりと日の強い場所に見つけることができた。しかしハオルシアとは違って、この1群落しか見つけることができなかった。葉先こそ枯れていたが、アロエともハオルシアとも違う堂々とした質感に酔いしれてしまった。ガステリアと言うと万年青のような臥牛のイメージしかなかったが、野生のガステリアを目の当たりにして今までの固定観念が完全に覆ってしまった。

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